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小さじ一杯程度のクリエイティビティを絞り出すブログ

「Orange is the New Black(オレンジ・イズ・ニューブラック)」への愛を叫ばせてほしい

もはや「動画ストリーミングサービス」なんて呼べないくらいの巨大プラットフォーム「Netflix」通称ネトフリ。個人的に超絶お気に入りのオリジナル番組が「オレンジ・イズ・ニューブラック」。すでに日本でもあちらこちらで話題になってるのですが、自分の周りで見ている人がなかなか見つからず、むずがゆい思いをしているのでここでOITNB(原題「Orange is the New Black」のacronym)へのパッションを吐き出しておこうと思う。ニューシーズンがもうすぐやってくるということでわくわくしてます。

OITNBの魅力はとにかくみんな悪くてみんな善いところ。刑務所の女囚人たちが繰り広げる物語なのでもちろんみんな何かしらの罪を犯していて、真っ当な物差しでは計ればみんな悪い人たち。なんだけど、ドラマのなかでは各キャラクターが刑務所にやってくるまでのストーリーが細かく描かれているので、うっ...憎めない....!ってなります。それぞれが普通の女の子として彼氏といちゃついていたところとか、順風満帆なアスリート人生を送っていたところとか、夫と必死でお店を切り盛りしているところとか。 「こいつと道ですれ違ったら終わりだな...」みたいなキャラクターの断片のなかに、ものすごく自分と重なるところがあったり、あるいは「こういう子って周りにもいたよなあ...」となんだか懐かしい気持ちになったりして。気づけば自分とキャラクターの距離がぐぐっと縮まっている仕掛けになってる気がします。少なくともわたしは刑務所のなかでもがく彼女たちが愛おしくて、おかしくて、時にとっても悲しくてたまらなくなってくるわけです。ブラックコメディーなので笑えるところもたくさんあるんだけど、たまにものすごく涙腺をやられます。

 

こんなふうにいうと「あいつ悪そうに見えて意外といいやつじゃん」的な話なのかと思う人もいそうだけど、ぜんぜんそうじゃないのがOITNBの魅力。そう、みんな善いけどみんな相変わらず悪いんですよ。なんだかずる賢かったり、嫌な奴だったり、変なふうにわがままだったりする。特定のキャラクターにがっつり感情移入する余裕もないくらい、みんなちょいちょい「うわーこいつないわ...」とドン引かせてくれる一発をかましてくれる。最初はまさに全方面で恵まれた人生を生きて来た白人(美人)ちゃんって感じの主人公も、どんどんゆがんだところが露わになってきてぞわぞわしちゃいます。とくにシーズン3の主人公はほんとにクズっぷりがすばらしい。ぜんぜんかわいくない!なんて一通りむかついた後で、「いやでも自分にもこういう卑怯でどうしようもなくわがままなところあるかもな...」と自問自答してしまったりするのだ。ああ楽しい。

ほかにも音楽がいいところとかちょいちょい笑えるところとか、とにかくいいところがたくさんある番組なのでぜひみてほしい。そして推しメンは誰かみたいな話をしようじゃないか!!!